ある友人とのやりとりの中で、「ちょんまげは違法なんだよ」と僕が言ったら、
その友人「そんなことないよ、じゃあ相撲取りはどうなるの?」というので、
「あれは特例で法的に違法なはず」と言ったものの、実際どの法律に違反するのか、
よくは知らなかったことに気がついた。
インターネット上には、「刑法で禁止etc.」「軽犯罪法違反でつかまる云々」などなど様々書き込まれているのだけど、そもそも「刑法」と「軽犯罪法」は全く別もの。
さて、ちょんまげって本当に違法だったのか? ひょっとして「ガセビア(古)では?」と疑問が湧いて来た。
で、調べてみたら「
刑法」にも「
軽犯罪法」にもそれらしき記述は無い。
これって、ひょっとして「都市伝説の類いでは…。」との思いがよぎった。
その時…。
が…、しかーし!ありました。その違法と言われる法的な根拠。
それは、
『散髪脱刀令』ウイキペディアやNHKのホームページなどの解説によると「明治4年8月9日(1871年9月23日)に明治政府によって出された太政官布告。一般には、断髪令という名称で呼ばれる」のだそう。
「なーんだ、そんな昔の法律、イマドキカンケーないじゃん♥」って、思ったら大間違いだった。現行法としての拘束力は定かでないけれど、実はこの布告その後、撤回された様子が無いばかりか、歴史的経緯の上では生きてるらしいのだ。
確か、十数年前、中部地方にある県のどこかの町だったかで「ちょんまげ」を結って和装で生活している親子がテレビで紹介され話題になったことがあった。
ところが、その後、お役所から偉ーい人がやって来て、ちょんまげ生活を止めるよう説得されたと語っていたと取材され放送されたのを私は聞いたのだった!。(大仰)
じゃあ、話を元に戻して「お相撲さんのちょんまげは何故良いの?」かというと、実は戦後今の伝統的な相撲のスタイルは存亡の危機があって、ちょんまげと和装を守るために、「神話の『アメノタヂカラノミコト』に起源をさかのぼることができる神事由来の伝統…!!!etc. 』
とまあ、血のにじむ様な努力と働きかけを国に対してして来たからだそう。( ^ ^;)
つまり、一般人である我々もちょんまげを結って生活しようとしたら個人の自由とか好き嫌いとか伊達や酔狂以外に「故事に起源をさかのぼることができる先祖代々の伝統…」を探し出し、血のにじむような働きかけを国に対してなさない限り、地毛でちょんまげを結うのは難しいらしい。
そういえば数年前、大河ドラマ「利家とまつ」で織田信長役の「反町隆史」が地毛でちょんまげを結って役に臨んだけれど、あの時「やっと日本もここまで自由になった」みたいな論評があったはず。でも、さすがに「月代=さかやき(ちょんまげの特徴である頭頂部を剃った部分)」までは再現しませんでしたね。
しかも明治維新から間もなくの布告当時は、ちょんまげと刀は武士の魂、魂を捨てるとは、死ぬも同然。とばかりに
一揆が起こって、首謀者6名がなんと
「死刑」にまでなったそう…。
その後も賛否両論、ちょんまげを止めるか止めないかで、国を二分する問題になって、あわや日本が2つの国に分裂か? という時、時の「明治天皇」が、ちょんまげを捨て「散髪」したことで一気に流れが変わったとか。
ただ、警察官がハサミを携帯してちょんまげを結っている一般市民を見つけると「おいこら」と呼び止めて、断髪したという情報もあって、かなーりきな臭い…。
…って、そこまで聞けばもういいでつ。ちょんまげ結わなくても生きて行けるからいいでつ。やめて、ちょんまげ。ゆるして、ちょんまげ…
( + +;)って感じですね。はー、くわばらくわばら。
ただし、歌舞伎や時代劇のように「ズラ」なら「仮装」と同じ扱いらしく、月代=さかやきが無く、フランス風の「
シニヨン」や自分の髪の毛をリボン代わりに束ねて欧米風に結えばヘアファッションとして楽しめるということのようです。と、浅知恵で調べてやっとこの程度ですが「ちょんまげを禁止する法令はこれだ!」というものをご存知の方は、ぜひこちらでお教えくださいね。
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で、ちなみにこの「ちょんまげ」の言葉の由来。「まげ=髷」は髪を束ねて結うことですが、「ちょん」というのが「ちょこっとした、少ない」という説や「ゝ=ちょん」という形からとか様々です。
ちなみに江戸時代には「
金魚髷」など様々なバリエーションもあったそう。
ただ、漢字で当てられる「丁髷」の「丁」十干の4番目「(火の弟)ひのと」とも呼ばれる文字です。が…、極東アジアの漢字文化圏では
「男性器」を表す隠語的な文字でもあることを付け加え、東北地方では男性器を指して「へのこ」と呼ぶことも付け加えておきましょう。
フフフ…。